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上値抵抗線と窓埋めをチャートで判断する
上値抵抗線
リアルタイムチャートにおける上値でのテクニカルのラインのことを指します。
需給とは関係なく、投資家心理として買い向かいづらい水準やチャートパターンというものがあり、業績の上方修正やシカゴ日経平均先物の上昇といった買い材料があっても上値が重いということはよくあります。
上値抵抗ラインの近辺では出来高が減少し、いったん突破すると出来高が急増して相場が急変動する時系列パターンが多いです。
例えばボックス相場では上限ラインを上抜くと重石がとれたようにスッと株価が上昇し、下限ラインを割り込めば投げ売りによって需給が崩れて下値探りの展開が想定できます。
逆の機能を持つチャートの線を下値支持線といって、押し目買いが多くなる水準として知られています。
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窓埋め
前日に動いた株価帯に全く被らずに、翌日推移したチャート形状は「窓」又は「ギャップ」といって、重要な節目となります。
窓開け以降に再度その水準まで価格が動き、開けた窓をカバーすることを窓埋めといって、株価予想で役立つシグナルとして注目されます。
ギャップアップしやすい状況としては、NYダウ先物の急騰や暴落、個別銘柄の材料発表などがあったケースです。
ギャップダウンしてそのまま大引けにかけて下がり続け、ストップ安で売り物が溜まったままで大引けを迎えると、短期的にはかなり先安観が強まったといえます。
買い方は大変ですが、売り方(空売りしている投資家)にとっては絶好の投機機会となります。
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薄商い
薄商いとは、売買材料に乏しく、相場に変動がほとんどない状態のことです。
CME先物のシカゴ清算値が前日終値水準で返ってきて、米国雇用統計や日銀短観(全国企業短期経済観測調査)といった経済指標発表のイベントリスク通過を待っているときは見送りムードが強まります。
閑散状態では日経平均指数採用銘柄でのサヤ取りが難しくなりますので、おのずと値動きの軽い新興市場銘柄や仕手株での値幅取りが活発化します。
仕手株は特に売買材料が無くとも、薄商いであることや値動き自体が材料になりますので、幕間つなぎとしてマイナー系銘柄が上昇率ランキングの上位に顔を出します。
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上ザヤ
同一銘柄において取引所間で価格差があり、他の市場よりも価格が高いことを上ザヤと呼びます。
また、同じセクター内の他の銘柄と比較して、株価が上昇していることも同じく上ザヤといいます。
価格差はアービトラージ取引の対象となり、すぐさま乖離は是正される方向へ動きますので、同一銘柄のケースでは目視における投機機会はほぼないです。
逆に、三井物産と三菱商事など時価総額もそれほど差がないペアではサヤ取り機会がかなり多いでしょう。
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