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日足のヒストリカルボラティリティとモーメンタム
日足
チャートのテクニカル分析で最も使用頻度の高いローソク足が日足です。
日足は1日毎の値動きをローソク足で表示したもので、高値や安値といった株価のモーメンタムを把握するために必要なデータが分かりやすいという特徴があります。
このローソク足の大陰線という形状は、いわゆる急落を表したものになりますので、短期的なスパンでは売り優勢(売り方有利)の展開といえます。
ローソク足の見方で有名なのが十字足です。
始値から高値と安値との価格差がほぼ同じになったときに十字足が示現することになり、これは売りと買いの勢力がほぼ拮抗した状態を示します。
この形状が天井圏か底値圏で示現すれば、目先のトレンド転換が示唆されるということになっていますが、実際にはトレンドの途中でも頻繁に現れるので注意が必要です。
チャートの形状やパターンを覚えれば利益を得られやすくなりますが、確率がほんの少し上昇する可能性があるという程度のもので、地合いの判断やリアルタイムチャートのテクニカル分析が重要です。
また、上昇基調の局面では陽線が多いという傾向は確かにありますが、陰線を連発しながら下値を切り上げたり、またその逆もあります。
陰線を頻繁に形成しつつも上昇している局面の見方は、CMEの日経225平均やNYダウ先物が強含みであるものの、その個別株自体のモーメンタムが弱いという判断もできます。
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非時系列チャート
過去の価格推移が左側にあり、直近のデータが右側にくるようなチャートを時系列チャートといって、市場で使用されているほとんどがこのパターンになります。
時間の変化を考慮せず、株価変動のデータなどをもとに作成するグラフのことを、非時系列チャートといいます。
「かぎ足」や新値足、平均足といったような種類が代表的で、欧米の株式投資家にも広まっている注目の分析手法です。
新値足のシグナルの見方は非常に簡単で、陰線続きの展開から陽線に転換したとき、あるいは、陽線が連続して出ている局面から転換して陰転したときが売買タイミングになります。
WTI原油先物やドル円のリアルタイムチャートでも非時系列のグラフで買い時や売り時を判断可能です。
ただし、どのテクニカル指標にもダマシはありますので、ロスカット基準を設定し、規律のある損切りを実行しなければなりません。
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ヒストリカルボラティリティ
ボラティリティ(volatility)は、過去の株価情報から推定する変動性の大きさ(対数差分の標準偏差)のことです。
Historical Volatilityが大きければそれだけ変動率の高さが見込まれるということになり、株式投資ではこのHVが高ければハイリスク・ハイリターンであると判断できます。
ちなみにCME日経平均先物の1年間のヒストリカルボラティリティは約20%前後となっていますが、アルゴリズム取引が盛んになった現在では拡大傾向ににあります。
ヒストリカルボラティリティが低下傾向にあると、市場コンセンサスのレンジが狭まり、ボックス相場や三角保ち合いに移行しつつあるという想定ができます。
ボックス相場と三角保ち合いのチャートは、次のトレンド発生に備える株式市場のシグナルと見なすことができるため、そういったチャート形状に注目しておきましょう。
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日歩
日歩は逆日歩の逆で、買い方が支払う利息の額のことを表す株用語です。
信用取引の買い建てをしている投資家が、日々売り方に対して支払うのが日歩で、売り玉を保有している投資家はこの日歩を受け取れることになります(ただし実際には様々なコストがかかり受け取る金額はゼロです)。
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